熱中症 ~水分摂取の大切さについて~

 

暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は夏のニュースでも目にすることが多い「熱中症」についてと、その対策である「水分摂取」について説明させて頂きます。


本日の執筆担当は理学療法士の和地です。
まずは「熱中症」とはどんな状態なのか知っていきましょう。
人には体温を下げる機能が存在します。多くは体の皮膚に近い血管にあたたかい血が流れて熱が出ていくか、汗の蒸発により熱が除去されます。しかし正常な熱を下げる機能がうまくはたらかないと脳のはたらきが鈍くなります。すると体には良くない反応が起こります。上がった体温は代謝を上げ、これが熱産生を増やします。皮膚は熱く乾き、体温は上がり続け、治らない脳の損傷を起こします。この状態を熱中症と呼び、適切な処置を取らないと、命に関わります。


 では次に「熱中症」を回避するための適切な処置とはなにかを知りましょう。熱中症にならないためにはまず水分の摂取が大切です。水は体重や活動量により変化しますが大人で2~3リットル前後が1日に必要です。摂取するタイミングは1時間あたり体に吸収される水の量が決まっているためコップ1杯程度を細かく取るのが理想です。また睡眠中は慢性的に水分不足になるので睡眠前後は必ず水を飲むようにしましょう。後は体を熱くしすぎないことが大切です。家の中ではクーラーを付け温度や湿度を下げることも有用です。また外出のときは日傘や帽子、日焼け止めを使うなど体が熱くなりすぎないようにしましょう。


 熱中症のまえぶれとして疲れやふらつき、どきどきする、冷たいべっとりした汗をかくなどがあります。このような症状が出た場合は水分を摂取し涼しいところで休むなど、より気をつけて過ごすようにしましょう。
暑い日が続きますので、水分補給や体温管理に気をつけて健康にこの夏を乗り切りましょう。