熱中症予防に良い食べ物

今年の夏は去年同様、暑くなる予想となっており、すでに連日の暑さで疲れている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな疲労を回復するため・熱中症にならないために、夏に必要な栄養素について考えていきましょう。本日の担当は理学療法士の和地です。

熱中症とは体温を平熱に保つために汗をかき、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)の減少や血液の流れが滞るなどして、体温が上昇して重要な臓器が高温にさらされたりすることにより発症する障害の総称です。 高温環境下に長時間居たとき、あるいは居た後の体調不良はすべて熱中症の可能性があります。次の症状を目安に熱中症かどうか確認してみて下さい。

*熱中症の重症度の分類

分類重症度主な症状治療臨床症状
Ⅰ度軽症めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗現場での応急処置が可能熱けいれん・熱失神
Ⅱ度中等症頭痛・気分の不快・吐き気・嘔気、力が入らない、体がぐったりする病院への搬送が必要熱疲労
Ⅲ度重症意識がなくなる、けいれん、歩行困難、刺激への反応がおかしい、高体温入院・集中治療が必要熱射病

上記のような症状が出ないように、水分摂取や暑さ対策が必要なのはもちろんのことですが、加えて予防として栄養の摂取も必要となります。

ナトリウム、カリウム

 汗と一緒に電解質であるナトリウムやカリウムが失われます。電解質が不足すると筋肉の収縮が上手く行えずこむら返りなどを起こしてしまいます。多く含まれるもの‐里芋、ほうれん草、バナナ、じゃがいも

ビタミンB1

 疲労回復の助けをしてくれます。エネルギー源となる炭水化物の分解と吸収に欠かせないものであり体力回復のための栄養補給に役立ちます。

多く含まれるもの‐豚肉、うなぎ、落花生、大豆

クエン酸

 疲労の原因となる乳酸の発生を抑えるため、疲労回復に有効です。

多く含まれるもの‐レモン、グレープフルーツ、梅干し

ビタミンC

 免疫力の向上、ストレスの抗体の産生、シミ・そばかすの予防にも働くため夏場にはおすすめです。

多く含まれるもの‐アセロラ、パプリカ、芽キャベツ、ブロッコリー

夏は体が疲れやすい季節ではありますが、栄養に目を向けてみて、熱中症の予防、疲労の回復を少しでも補助できるよう食事に気をつけてみて下さい。